イギリス・ウエールズ地方新聞 「The Western Mail」 紙 5月9日版掲載
福江誠取材協力記事






The Western Mail 5月9日版

  
「生魚に顔をしかめないで」

 欧米で「寿司」というと、まだ生魚を食べることに顔をしかめる人がいるが、英国を含む世界中で寿司は今やポピュラーな食べ物になりつつあるのだ。
 寿司はもともと「なれ寿司」と言って、魚を長持ちさせる工夫だったのである。
 スライスした鯖を酢飯で包み、1年間木箱に寝かせる。そして、ご飯を捨てて魚だけを食べるのだ。
 同じ手法が、東南アジアにも存在する。後になって、ご飯も一緒に食べるようになった。この場合、勿論あまり日保ちしない。
 今日ではいろんな寿司が登場し、その形自体アートの雰囲気を醸す。


 私たち英国記者一行は、東京滞在中に玉寿司所有のレストランへお邪魔した。
 玉寿司の創業は1924年。日本全国に店鋪を持ち、ロスにもお店があるという。板前長さんが、我々の目の前で寿司を作ってくれた。
 わずか数分で、美しく盛り付けられた寿司が完成した。
 魚は職人技でスライスされ、ご飯の周りにノリが巻かれたものもある。生姜など、あじを添えるものも用意されている。野菜を使った寿司もあった。シンプルな作り方に見えるが、寿司職人になるには最低3年は修行を積むそうだ。
 寿司は、桶に入れて供され、箸がついてくる(ご飯に粘り気があるため、箸で食べるのはそんなに難しくない)。酒も一緒に出される。
 私のイメージでは日本人はいつも寿司を食べているのかと思っていたが、家庭では普通のご飯食や麺類が中心で、寿司はプロに任せているのである。

  


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