社長のための経営のツボ 第3回
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「元気」を出し、取引先に注意をして苦境を乗り切ろう!!


■苦境打開は「元気」が第一

右を見ても、左を見ても、空を飛んで外国に出向いていても、気の滅入るようなことばかりです。中小企業にとって、いっこうに「景」は良くなりません。もちろん大企業にとっても同様です。しかし、ここで「弱」になってはいけません。「弱気」になるとどうしても「元」がなくなるものです。「元」がなくなると何事にも「嫌気」が出てきます。経営者自身が「嫌」を持ち出しますと、暗く「陰」になります。トップが「陰気」になりますと、会社全体が「病」にかかります。

「景」にも「気」がついています。「景」とは「ひかり」とか「ひかげ」の意味があります。そこから「景気」とは「けはい・ありさま」をいいます。それが転じて、「産業界の活動の状態」(新漢和辞典・大修館)の意味にも用いられます。

「天」は自然界のことですから、人間の気ではどうにもならないのですが、「景」は人間界のことですから、その打つべき手が正しく、タイミングよくなされれば、動かすことは可能なのです。

しかし、ここで最も大事なのは、企業経営者、それも650万事業所の95%を占めている中小企業所の経営者の「気」であります。中小企業経営者の「気」が「元」であれば、この日本の大苦境を乗り切れる可能性がありますが、景気対策が打ち出されても、経営者の「元気」がなければ、景気の回復は不調になるおそれがあります。

「元」とは「活動のもとになる気力」です。「力」があれば「合」も入ります。「合」は「士」に通じます。そして「活」が会社やお店にみなぎり出します。


■「元気」の基は、苦境打開策にあり

元気は元気でも「空(から)元気」ではいけません。「精」(いきいきした気力)が必要です。それにはこのような状態をどう打開するか、の目鼻をつける必要があります。いわば不況下の経営戦略です。小売業を例にとれば、基本的に次の3つがあります。

【1】 今、取り扱ってる商品を、今までの市場と違った分野(お客様)に持っていく。
【2】 今までのお客様(市場)に違った商品を販売する。
【3】 新たな商品を新たな市場に(お客様)に販売する。

まず、【1】から説明します。今、売上高があがらないのはお客様が、自社の商品を買って下さらないからです。あの手、この手ご説明しても購買意欲が湧かないのです。そこで他の市場(お客様)を選びます。そのとき、どんな不況時代でも必ず伸びている企業(事業所)があります。たとえば、「回転ずし」とか「環境整備」ですとか、「食品衛生」「保安」等々です。新聞や雑誌、TV等々で話題になってる企業(事業所)や分野をピックアップして、そこに自社の商品を販売するのです。成否は緻密な企画力と「気合」です。

【2】について説明します。現在のお取り引き先に、伸びている企業(事業所)の取り扱ってる商品を販売するのです。その時、出来るだけ現在のお取り引き先の「扱い易い商品」を選ぶことです。「扱い易い」というのは、「値段・商品知識・物流費・手間」などが、あまりかからないことです。例えば建設用ネジを販売している会社であれば、建設作業衣を取り扱うというようにです。昨今の作業衣は、ファッション性があり、需要は結構あります。つまりちょっと努力すれば売れる、という条件を満たすことです。もっとも「ちょっと努力すれば」というのは、虫が良すぎるかもしれませんが、相手の状況を考えますと、この辺りがまずまずの条件です。しかし本当は新商品をものともしない「骨(きこつ)」のある相手が望ましいことは言うまでもありません。

【3】はちょっと気が重いかもしれませんが、1、2が駄目ならば「丈」にトライしてみる価値はあります。その場合は、やはり伸びてる商品を抽出します。そして、それを、その商品を取り扱っている市場(お客様・分野)以外のところに販売するのです。これが当たりますと、従来の得意先に、新分野が加わり、活路が拓かれます。例えば、自社では洗剤等を扱っているとして、産業廃棄物を再生して、骨材などになる製品を建設業界に販売する等です。


■連鎖倒産防止のために信用把握を

不況期は当然のことながら、倒産がでます。したがって次に留意しておかなければならないことは、取引先の信用状況です。市場経済は基本的に「信用関係」で成り立ってます。「お互いが信じ合って用い合う関係」です。これがさらに「信頼関係」になります。

長いお互いの実績などに裏付けされて、「お互いが頼り合う関係」になるのです。

不況期というのは、つくづく嫌になりますが、信頼関係をいちだん落として信用関係で、相手を見ざるを得ないのです。お取引先の動向には、注意を払う必要があります。自己防衛の為です。

中小企業の経営者の皆さん、「気丈」で行きましょう!


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