社長のための経営のツボ 第2回
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経営は目先のことだけを追っても倒産する


現在のような景況においては、常に正しい方向を、シッカリ見据えて経営の舵取りをしなければなりません。一生懸命に仕事をすればするほど、大局を見失って、破局に入らぬことです。今回は「会社が不具合になる予兆」をお話しします。

■第一次症状「売りやすいところに、売りにいく」
この症状は、商品力が他社よりも劣っていたり、価値が他社よりも高いと、セールスは得てして、本来売りに行くべきところにいかず、自分の売り心地のよいところを訪問します。

■第二次症状「販売方針に無い商品を取り次ぎ出す」
セールスの人にとって売りやすいところは、価格競争や製品競争の少ないところですから、原則的には、量が測れません。つまり製品は置いてもらったが、実際に売上高にならないところです。何とか売り上げを取ろうと頑張りますと、相手も気の毒に思って、こちらが本来売りたい商品以外の商品を求めてくれます。これらの商品は売れなかったとしても、売り上げ総利益(粗利益)が低いので、所定の利益はとれません。

■第三次症状「取引件数を増やす」
売り上げ高は取引先件数に、一取引先の売上高を掛けたものです。取引先一件当たりの売上高が上がらないのですから、取引先件数を増やさねば、目標売上高がとれません。そこで、「もっと取引先を増やせ!」となるのです。

■第四次症状販売経費が増大する
本来売るべき販売先に取引してもらえないために、セールスが売りやすいところを選んだ結果は、この時点では、どんな相手でもよい、買って下さるところを探せ!となるわけです。信用調査もしなくなり、与信限度もあったものではなくなります。何よりも、セールスマンの出張回数や日数は増大しますし、それに伴って販売経費が急激にかさみ出します。

■第五次症状経費削減で、販売経費がカットされる
こうなると、総務や経理は資金繰りが苦しくなりますから、当然のことのように、「経費節減、緊縮、削減」に入ります。売り上げは上がらず、経費が増大しますから、会社経営が厳しくなります。しかし、中小企業においてはもともと無駄な経費は使っていません。削減するとしても、販売経費をカットするよりほかは手はありません。

■第六次症状残ってもらいたい人が辞め、どうでもよい人が残るbaku.gif (281 バイト)
販売経費がカットされたら、他社に勝てなくなります。ついに、人の整理に入らざるを得なくなります。中小企業の場合、まず同族と非同族と区分していくでしょう。身内は残し、他者を切るということです。身内が残れば、この苦境打開ができるのならOKですが、得てして、そうはいきません。そこで非同族者の整理を考えます。この時期になりますと、力のある人は、自ら転職していきます。残るのは、どこにも行き場のない人たちです。勿論例外もあります。力のある人が、なんとか、局面を打開しようと頑張ることもあります。これは希少です。

■第七次症状「あの会社は危ないという風評が立つ」baku.gif (281 バイト)
残ってもらいたい人が去った会社の噂は、「どうも危ないらしい」となります。こうなると、仕入れ先が警戒する。資産処分に入る。取引先銀行が手を引く。高利の金に手を出す。

これで倒産に至ります。fire3.gif (2371 バイト)

同じ倒産でも高利に手を出すのと出さないのでは、苦しみかたに大きな違いがあります。このプロセスで、経営者は何を誤ったのでしょうか。

経営の根幹である製品力、商品力を高める(お客様の求めるものを的確にとらえる。)出来るかぎり安く提供する。そのために人的資源を強化する。この原点から外れたからこそ、その場、その場の対応に勢力を注がざるを得なかったのです。


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