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「setaichiro」ブランドさんからの怪しい電話

<「setaichiro」ブランドさんからの怪しい電話>

あの寒さが恋しい2月のこと。「setaichiro」ブランドの株式会社シィディアさんから、初めてメールを頂きました。松浦に「自社ブランドの服を着てもらいたいので好きな服を1着プレゼントします。後日改めてお電話します。」という内容で、弊社に1日100通近く送られて来るセールスとは違う、誠実さの感じる雰囲気の文章が少々印象に残りました。その数日後にお電話が。これがまた、誠実感満載で「怪しいと思われるかもしれませんが・・・」で始まった話の切り出しにお互いに笑ってしまいました。服のイメージがちょっと・・・違うかなと思い「忙しいし、PRはできませんので・・」と何度かお伝えするも「それで良いです。」と。私が同社のイメージに合うとのことで、南青山の戸建てのアトリエに伺うことに。

 

<意外や意外、ハイテンションに>

お声掛け頂かなければ先入観で着ることはなかったでしょうけれど、フロアのハンガーに沢山かかっている「setaichiro」ブランドの特徴である「ジャガードレース」というボリューム感あり、立体的に見えるレースの美しい服に思わず、ハイテンションのドヤ顔に。ブランドアイコンのレースネームも、凝っていて感動。図案から糸の選択までもちろんデザイナーの瀬田一郎氏が指示しているそうです。瀬田一郎氏は、ゴルチエやヨウジヤマモト、ワイズ、ジルサンダーを経て設立したブランド(西武渋谷店などで販売)。オンワード樫山独占契約から独立して自社でテレビや雑誌広告を出していたものの期待した効果がなく、試行錯誤して辿り着いたのが、この「ギフティング」だそうです。イメージに合う人にプレゼントして、その人が何らかの影響を与えてくれたらと。方針通りサイトも見当たらないようです。ブランドコンセプトは、大人の可愛らしさ、フェミニン、エレガント、トレンドに流されない、可憐なジャスミンの花、優しい女性・・・(こちらについては、おこがましくてノーコメント)。

 

<アパレル業界状況>

 

ファストファッションの台頭で市場規模が1990年代国内アパレル総小売市場規模は15兆円だったのが、2020年にはコロナ禍の影響もあり7.5兆円(矢野経済研究所 2021年10月12日発表)へとほぼ半減。日本の高度なパターン技術も、受注激減に伴いパタンナーも減り、消滅の危機にあります。同社だけでなく、パタンナー技術の存続に奮闘している方が関与先にもいらっしゃいます。お役に立てることはないかと、経営理念に立ち戻りSDGsから市場を広げるお手伝いができればと思っています。また、資金調達が難しくなっていますので、補助金や、株式会社CAMPFIREさんとの事業提携がご活用頂く機会があれば嬉しいです。